家庭教師-誘惑-

◆ 家庭教師-誘惑-

レーベル:ステラワース
CV:佐和真中
シナリオ:七瀬みお
イラスト:シア
2018年1月31日発売

公式サイト ステラワース アニメイト

登場キャラ:
浅野 涼

 

ジャケの前日譚SSによれば、家庭教師の涼さんはヒロインの兄の高校時代の友人だったとか。彼のまとう独特な空気に当時から惹かれていたヒロインは、再会した瞬間恋に落ちてしまった模様。

涼さんは現在22歳大学生。常に落ち着いた雰囲気で、わかりやすい丁寧な授業をしてくれます。しかしヒロインはその笑顔が人形のようだと感じます。『心から笑っていない。優しく接してくれても、距離が近づき過ぎないよう一線を引かれているのがなんとなく伝わってくる』――。勉強部屋で週2回ふたりきりで過ごすうち、底知れないミステリアスな先生のことをもっと知りたい、そして自分のことをもっと見てほしいという思いが募っていきます。

そんなヒロインの恋心に感づいていながら、決して応じようとしない涼先生。プライベートな話もほとんどしないし、「もっと親しくなりたい人がいるんですけど…」というヒロインのほのめかしにも暗に拒絶の態度を示します。というより、かなり明確に壁をつくってNOサインを出します。《教師と生徒以上の関係にはならない》とはねつけるように。

けれどヒロインは諦めません。それどころか、拒まれれば拒まれるほど彼の心に触れたい欲求が大きくなっていく様子(!)

そうして思い詰めた結果、ある日の授業で彼女がとった行動が、『告白』または『誘惑』だったのでした・・・・・・

 

 

ステラワースさんの2枚同時発売ってことで、告白編も誘惑編も購入したのですが、私は誘惑編のほうが気に入りました。

事前にトラックリストをしっかり確認せずに聴いたのですが、よく見りゃ告白編はハッピーエンド、誘惑編はバッドエンドって予測がつきましたね。

[トラック4以降]
告白編 : 「甘い罰」→「ただ近づきたくて」→「過去の傷跡」→「繋がる身体」→「意地悪に優しく」
誘惑編 : 「壊れた関係」→「欲に溺れて」→「遠い記憶」→「もう戻れない」→「罪に濡れる身体」

まあ告白編は一応ハッピーエンドですが、そこに至るまでの経緯がなかなかハードでした。ヒロインの必死の告白を受け、そこまで言うならその気持ちが本物か確かめさせてもらうと涼先生が宣言。勉強中、問題をミスるたびにアレコレ淫らな罰を与えていく展開です。

この先生の態度が、意地悪なんてかわいいもんではなく、冷淡というか冷笑的というか… 裏の顔炸裂なのです。もうちょい軽めの話を予想していただけに、その歪んだサディズムにはびっくりしました。

それ以上にもっと驚きだったのは、高校生ヒロインちゃんのめげなさでした。いやドMっぷりと言うべきかな。これだけされても相手のことを嫌いになるどころか、何もかも受け入れ、一途に純粋に想いつづけるのです。そして最後はあれだけ頑なだった涼先生の心を開き、「もう逃がさない。どこまでも道連れにしてあげる」と言わしめるほどに。根競べに勝利しちゃったわけですねー。

 

一方の誘惑編は、本ッ当に徹底的にされるがまま。最後まで救いがなく、爛れた関係で泥沼エンドを迎えます。こう書くとぜったい告白編のほうがよいのではと思われるかもしれませんが、個人的にはそーでもなかったです。

なぜかというと、この涼さんというキャラクターは冷めきった心の持ち主で、言ってしまえば相当性根が曲がってます。一途に慕ってくる女の子にも歪んだ接し方しかできません。そういう男が、いくら相手がとびきり健気だからってあんなふうにあっさり心を開くだろうか…と。そこがなんとなく引っかかってしまいました。

あと、涼さんがそういう人格になった原因ってのがちょっと。要は、両親の不仲を小さい頃から目の当たりにして、愛のない冷めきった家族像のせいで心を閉ざし他人と深く関わらず生きるようになったそうですが…。うーん、悪いけどその設定、安直すぎやしませんか? しかも学生とはいえ22歳のいい大人ですよね涼さん。(てかまず実家出ていけば?と思っちゃうんですけど)

本当に何様な意見ですが、こういうキャラはそれっぽい理由をつけないほうがかえっていい気がします。たとえば “ごく普通の家庭で何不自由なく育ったけど、なぜか他人の心がわからずおそろしく歪んでる” って設定のほうがリアルに怖ッ!ってなりません? ならないか、私だけですか。スミマセン。。

 

…だからというかなんというか、ごく個人的な意見ではありますが、二人でひたすら堕ちていく誘惑編のほうが涼さんの物語としては合っている気がしました。聴いていて楽しいわけじゃないけど、こういう救いのない展開のほうが腰を据えて物語に浸ることができました。

 

 

冒頭シーン。授業の合間の休憩中に「誘惑」作戦を始めるヒロイン。いつもお茶菓子を運んでくれる母親は外出中で、家には二人きり。涼先生をベッドに座らせ、自分も隣に腰かけ、もたれかかります。今日の彼女の格好は襟ぐりの開いた服&ミニスカート。(なんともド直球な誘惑計画だなあ…!)

そんなヒロインに涼先生、

ねえ君、もしかして、俺を誘惑してるつもりなのかな?

俺の感じがいつもと違うと、何か困るの? 欲情を煽って豹変させるために誘惑してきたんだろ?

と意地悪く言い放ち、彼女の恋愛感情を「子供のままごと」と冷たく一蹴します。

そこでヒロインは子供じゃないと反論するようかのに、思いきって先生にキス。この行動が先生のサド心にスイッチを入れたようで…

やっぱり。子供みたいに下手クソじゃないか。でも面白いね。そこまで言うなら俺を満足させてみてよ

と言って突如大人のキスを返してきます。そして困惑するヒロインを無視したまま、容赦なく体に触れていくのです。

初めてなのに、あれよあれよという間に最後までされてしまうヒロイン。激しい翻弄にフラフラです。もう、体位からしていきなり激しい…! バックで手を引っ張るとか、ほんと文字どおり容赦なしです。しかも達した直後の先生の命令がまた…。このあたりは正直、セリフも含めて相当クズい印象です。

とはいえヒロインもその状況に興奮し、夢中で命令に従ってる様子なので、そうですか… そこまで涼さんの存在に支配されているのならもう何も言えることねーですけども……….

 

その日以降、勉強部屋や先生の家で体を重ねるようになった二人。ヒロインもがっつり欲情して彼を誘うので、行為はだんだんエスカレートしていきます。容赦ない言葉を投げかけられ、容赦ない行為を強いられても、逃げるどころかいっそう興奮してのめり込むヒロインちゃん。このあたり、やっぱり根っからのマゾっ子なんだなあと思います。

そういや作中「刺激」という単語が出てきました。

俺はね、強い刺激がないと感じないんだ。体はちゃんと反応するよ、生理現象だからね。でも、本当の快感は生半可な刺激じゃ得られない

俺と一緒に快楽に溺れてよ。俺に愛されたいんだろ。俺が求めるものをくれるならこれからもこうして愛してあげるから

セリフからわかるように、なんだかもうひたすら強い刺激を得ることが最大の目的になっているのです。何もかも忘れさせてくれる、渇きを埋めてくれるような強い刺激がほしい。涼さんにとってヒロインはそのための存在です。ヒロインの従順さが彼の欲望に拍車をかけます。そうしてさらなる快楽を求め、ノンストップで激しい行為にふけっていきます…

 

この作品、もはや激しい行為の見本帳のような気もしますね(笑)   このシナリオライターさんはプレイのバリエーションが豊富ですよね。特にトラック7【もう戻れない】は怒涛の22分間です。目隠ししたり縛ったり、いろんなシチュで、かなーり濃厚な行為の連続です。いったい何回続けてやってるんだろう…と聴いてるこちらが不安になるくらい。涼先生、Sっ気強すぎます。

この終盤シーンでの

どうしてかな、足りないんだ。まだ満たされてないって、それだけははっきりわかる

だから、もっと、俺に溺れて?

という喘ぎながらのセリフが印象的でした。

 

それにしても、最初に涼さんを誘惑し、その後も彼を受け入れ続けたヒロインちゃん、一貫してブレなかったですねえ。ここまで徹底されるとかえってすごいです。ずっとされるがままでしたけど、怖いくらい盲目的な意志を感じました。彼女のそういう姿がもともと歪んでいた涼さんをさらに狂わせ、いつの間にか依存させていたんじゃないかな~と思います。そう、これって依存関係のお話なんですよね、きっと。お互いの存在が中毒となり、お互いの体を貪らずにはいられなくなってしまった二人の物語です。

あとはひたすら溺れていくだけ。もはや地獄の道連れです。ああ、なんて爛れた関係! 暗い! 出口も光明もない……!

ただの教師&生徒の関係から始まったのに、気づけばずいぶん遠くに行きついたものですねえ…(溜息)

 

 

以上です〜^^

ちょっと語りにくい作品だったけど、うん。感想書いてみると実は結構心に刺さってたことに気づきました。依存ってテーマが好きだからかなあ。あまり見たことないタイプの作品というか、とにかく最後まで徹底していてすごかった…。もちろん佐和さんの演技さまさまです。

 

#過去記事に拍手ポチくださった方、ありがとうございました! もうめちゃくちゃ活力ですよーー!! 最後までお読みいただき感謝ですっ(*´▽`*)

 

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