往復電車

◆往復電車

レーベル: ケイズ・エンターテイメント
CV: 深川緑
シナリオ: 滝宮那智
イラスト: 七海かずさ
2016年11月発売

登場キャラ:
柚木颯

21歳。『あなた』の幼馴染で、今は地元で駅員をしている。
昔はずっと一緒にいるほど仲がよかったが、高校時代に髪を染めたり夜遊びをするようになってから『あなた』とは疎遠になっていった。昔は強がりで泣き虫だったが、今はしっかり者。素直になりきれないところは変わっていない。

 

ジャケ絵やタイトルや設定文がなんか昭和っぽいとか思ってごめん!
一周回ってもしや色モノ(?)なんじゃないかとか思ってごめん!

ごく誠実なお話です。まともすぎるくらいまとも。

18推でこんな本番シーンありきじゃない、幼なじみのすれ違い→大人になっての和解を丁寧に扱った作品もあるんだなあ…と。それなシーンを除けばむしろ全年齢作品にありそうなストーリーなんですよね~。

最初ピンと来なかったのですが、数回聴いているうちにこれはなかなかいい作品!と思うようになって。

深川緑さんの作品は磔1と迷蝶3と祟り婚秋が無条件に好きですけど、それ以外で言えばこれが気に入ってます。決して派手な作風じゃないので目立たないとは思うけど。

唯一の不満といえば、ジャケが内容に合ってないような気がするような…

一応登場キャラの颯君は駅員さんですけど、これは駅員と恋愛する話じゃなくて、あくまで幼なじみと再会して和解して恋するお話です。

だから、田舎の駅舎を背景にして颯君とヒロインが一緒に猫をかわいがってる絵とかだったらよかったのに~~なんて勝手に思ってます(ド素人意見) 実際そういうシーンがあるんですよね。

 

大学4年で就活に行き詰ったヒロインが故郷の田舎町に帰ってきて、また都会に戻っていくまでのお話。地元の駅舎で颯君に話しかけられてから、止まっていた関係が動き出します。

子供時代はとても仲がよかったのに、もう何年も顔も合わせていなかった二人。高校時代にグレた颯君、実は進学校に行ったヒロインへの劣等感やら何やらで思春期を拗らせて、当時しきりに心配してくれたヒロインを傷つけてしまった。でも、ヒロインが大学進学で地元を去って初めて本当の気持ちを自覚したそうで。

今やすっかりまともな大人になった颯君は、再会後すぐにこれまでの自分の態度を謝罪。

その後も電話やメールで話したり、駅舎で一緒に猫とたわむれたりするうち、ヒロインの心も少しずつ解れて昔のように気兼ねなく会話ができるように。

ヒロインが地元に帰って来た理由は、将来の夢(動物用の薬を研究したい)に挫折しそうになっていたから。それを聞いた颯君はヒロインを誠実に励まし、もう一度都会に帰っていけるよう背中を押します。そのうえで、ずっと好きだったことを告白。ヒロインも颯君の気持ちに応え。。

後日、ヒロインは駅で颯君に見送られながら再び都会へ。二人は再会を約束。颯君もヒロインのために新たな目標を見つけたことを伝えます。

 

う~~ん。。

こう書くとなんか純粋すぎてこっぱずかしいですね。いい話なんですけど。純粋さがまぶしいぜ。

颯君のこの、「離れてから今までずっと会いたかったし話もしたかった、でもそれが叶わなくてつらかった、だから今こうしてお前と再会できて嬉しいんだ」感が随所に表れていて、君そんなヒロイン好きか!とニヤニヤ。こんなふうに求められたらヒロインも悪い気はしないだろうと思います。

というかもともとヒロインも颯君に気持ちがあったようなんですね。進学後ほとんど地元に帰らず誰とも連絡とっていなかったそうですが、それは(はっきりとは言ってないけど)学業に集中して颯君のことを一刻も早く忘れるためだったのかな~と思います。でも薬学部ってすごいね大変そうだね。。

告白の場面、颯君が弱気になっているヒロインを

お前だってずっとここにいるつもりで帰って来たんじゃないだろ
だったらあともう少しでいいから頑張れよ
それでどうしてもつらくなったら、その時にまた戻ってくればいいじゃん

と真剣な口調で励ますところがいいです。ああヒロインが一番ほしかった言葉を言ってる!

そして、

そんないい夢もってるんだったらとっとと都会に帰れ。それで自分のやりたいこと、できるようになれ
お前とこうやって普通に話せて伝えられただけで十分
これで残るって言われたら、それこそショックだよ

とヒロインの夢を最優先にできる姿勢には、おおお!  相手のことを本当に考えていないと出てこないセリフですね。

この励まし&告白シーンのあと本番×2が入るのですが、そこはもう言うまでもなく。数年間も想い続けてた相手だし、再会後もかなり我慢してたそうなので、とても愛にあふれてます。がっついてます。

キスマークをつけようと試行錯誤したあと、「やっぱやめた」となるところがいいです。しかもその後リベンジ。

あと切羽詰まった場面で、

ありがとう

と言うのが。。ありがとう! そこでありがとうって!!

 

や、20そこらの男の子が会えるアテのない相手を何年も一途に想い続けるなんてそれこそファンタジー中のファンタジーなんですけど、でもそういう野暮なツッコミとかもういらんと思ったほど。

重すぎず軽すぎず、爽やか~な18推を聴きたい方におすすめです。(ってどんなだ)

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