DOUBLE DARE STORIES side NESH

当ブログ初の全年齢ドラマCDです(笑)

はじめは記事にする予定なかったのですが、すばらしい作品だったので思い切って。核心部分のネタバレは避けてます。

※これ書いてる人間は山中さんボイス大好き人間なのでどーしてもアイ贔屓の記事になります。悪しからず…!

 

 

DOUBLE DARE STORIES side NESH

レーベル:iris quartz
CV:中島ヨシキ、山中真尋、白井悠介、伊東健人
脚本:雨宮だりあ
イラスト:なおやみか
2018年5月25日発売

公式サイト

あらすじ:
闇色の悪夢ばかりが降り積もる、夢の集積所。アイ、シン、JK、ナムの四人は、この世界で獏のように夢を喰らい、浄化し続けていた。彼らには、そうしなければならない理由があった。降り積もる夢の中から「光の夢」を探し出せば、この世界から解放されるからだ。

しかし、喰らうのは悪夢ばかりで、「光の夢」は見つからない。悪夢を喰らえば、苦痛や疲労に蝕まれ、時には四人で諍い、慰め合い、そしてまた、夢を喰らう。「光の夢」を手にするまで、彼らは夢を喰らい続けなければならなかった。

 

今年3月に行われたアイラジ・ゆめラジ合同イベントでの朗読劇をスタジオ収録でドラマCD化したものです。発売楽しみに待ってましたーッ!! ってこれ本当にイベントで朗読したんですか? こんなヘビーな、精神的にくる話やったの?? すごいな。

マイク複数本使いながらとかアドリブとか、山中さんの魂こもった叫びとか、いろいろすごかったらしいですね^^  生の朗読と収録では同じ作品でも印象異なる部分がありそうですが、とりあえずCD聴いて感じたことをつらつら書いてみます。

 

 

登場人物はジャケ右上から時計回りに ナム[無/nothing](伊東さん)JK[邪気/evil](白井さん)シン[辛/hurt](中島さん)アイ[哀/sorrow](山中さん)※色は各キャラのイメージカラー

白井さんだけなぜかJKですが女子高生じゃありません、“邪気” です。こういう名前のつけ方うまいな~。一人だけ毛色が違うと目を引きますよね。

第一印象は、なんて美しい物語なんだろう…と。美しいけど、なかなかにハード。。

“夢” をテーマにしたダークファンタジーです。あらすじにあるとおり「獏のように夢を喰らい浄化し続ける」のが四人の使命。気づいたときにはこの暗い閉塞した異空間に生み落とされて、何年も何十年もまっ黒い悪夢を喰らって生きています。

傷ついても疲れ果てても休んでいる暇はなく、苦痛に耐えて無限に浄化しつづけます。誰かに強制されたわけではありません。ただ、悪夢の果てにいつか “光の夢” に出会う日が来るかもしれない、そうすればようやくこの無限ループから解放される――。そんな真偽不明のおとぎ話、存在するかどうかもわからない奇跡を信じて、四人はひたすら無数の悪夢=赤の他人の痛みを引き受けるのです。たがいに支え合い、時に他愛のない冗談を交わしながら。(ちょっとま○マギみたいだな…)

 

 

悪夢は “夢の玉” と呼ばれ、形も質量もちゃんとあります。質感は水晶に似て、闇色をしてるらしいです。それが物理的に彼らの目の前にたえまなく降り積もる。なんかぷよぷよのイメージですね。消しても消しても終わらないリアルぷよぷよ。

それを浄化するには、まず齧って飲み込みます(JKいわく味はゲキマズ)。すると悪夢のシナリオが脳内に再生されます。と同時にイメージどおりの舞台が現出するので、各自「悪夢の主人公」「悪役」「浄化のヒーロー役」etc…になり、その悪夢を自分たちの芝居で再現します。一つ一つの夢に対してこの再現劇を繰り広げ、ヒーローが主人公を救うことで浄化を達成する。そういうシステムです。

この “再現劇”。いわゆる劇中劇としていくつか登場するのですが、親友の裏切りとか家庭内暴力とか、どれもこえーよ! 悪夢こえーよ! と震えました…。やってることはすごくよくわかるんですけどね。トラック1に「悪夢の本質を見極めなければ根本的な浄化にはならない」というナムのセリフがありますが本当にそのとおりで。

対象を真に理解するには自分自身で一から愚直に再現するしかない。まどろっこしく思えても実はそれが一番の近道。…って、個人的にはすごくしっくり来るシステムでした。「そうなんだよな!」と思わず膝を打つ思い。なんか一種の精神分析やカウンセリングの手法にも似てるよーな。

こう書くとまるで鬱ドラマみたいですが、最後はちゃんと美しいハッピーエンドが待ってますし、ところどころコメディ要素もあります。このコメディが面白いかどうかは人による…かもしれませんが、私はあってよかったと思います。おかげで明るい印象も残りましたし。このドラマ、開始時点ですでに漂流教室3600日目くらいの絶望感なので多少の笑いがないと救われないよ…。

 

 

話が進むにつれて、本作の主人公はアイだと判明してきます。そして広げられた世界がアイを救う方向に収束していきます。絶望の末に来るカタルシス。

核心のネタバレは避けますが、アイが厳重に封じ込めていた過去を思い出して錯乱し、涙を流して放心する場面がほんと~~~~に切ないです。「行かないで」や「どこにもない」といったセリフが哀切で、身を切られるようでした。あの血を吐くような絶叫も、ううううう(T_T)

アイの役、山中さんのお声がいつも以上にソフトで柔らかいんですよね。ソフトも柔らかいも一緒だよ。。えーと、とにかく柔らかくて儚げで不安定で、聴いてると心の奥底がむずむずしてくるボイスなのです……ってわたしゃポエマーか?(笑) でもほんとです。

あとこれはクライマックスではないのですが、再現劇の一つにアイが悪夢の主人公で子供の役になるターンがありまして、そこで恐怖に怯えて「おかあさん…っ」と泣きじゃくる演技がも~~。寸劇とわかっていても苦しくて仕方なかったです。あの弱々しさよ。。

余談ですが、このときヒーロー役のJKが浄化の際にアイに言った「自由を知るだけでおまえは自由になれる」ってセリフ、一番最後のシーンでアイがまた繰り返してるんですよね。「僕は自由だ、それを知るだけで自由になれる」って。ここもなんかうわ~っ!となりました。あの小さな子供と同じように暗闇で一人ぼっちで泣いていたアイが、ようやく、ようやく本物の自由を手に入れたんだな…!と思わされるセリフで、グッときました。

他の登場人物について。トラウマ抱えた優しいアイに対し、JKは荒っぽい気性です。口調が粗野で一見いつもイライラしてる感じ。でも実は皆がつらいときにも率先して前に出て体を張って、すごく頼りになるキャラでした。ツンツンしてるけどオトコマエなんだよな~。

シンは癖のない明るい弟キャラ…と思いきや、ある悪夢(サ〇コ)への暴言には笑っちゃいました。でも裏表のないポジティブっ子です。ナムは『学者気質』なだけあって常に冷静に状況を把握して、要所要所で重要なヒントを提供する立ち位置でした。ときどきボソッと天然発言するのがかわいかったです。

 

 

とはいえこの作品、一度聴いただけじゃすべて理解できなくて、2回目以降でようやく細部までつかめました。そのくらいよく練られたドラマです。CD化してくれて本当にありがたや…! 一つのドラマとしてクオリティ高いので、何度もくりかえし聴きたいです。

その一方でセリフ、特に掛け合い以外のパート(世界設定や心情を説明するモノローグ)にはときどき「ん?」となる部分もありました。詩的できれいな表現なんだけど、オリジナルな言い回しがちょいちょい出てくるので、頭の中で一瞬考えたり漢字変換してみてやっと理解、みたいな。2回目以降は慣れて気にならなくなりましたが。

文章なら普通かもしれないけど、音声で頭から聞いて一発で咀嚼するにはちょっと複雑な気がしました。というかストーリーじたい音声よりラノベ向きなんじゃないかと思ったり思わなかったり。あ、だからって非難してるわけではありません。噛み砕きにくいのも決して嫌いじゃないんです。そのぶん聴き返すたびにいろいろ発見があるから。

あとは、そうですね…。光や色の表現がセリフに溶け込んでいてきれいだなと感じました。情景に合わせてSEもしっかり入っていましたし、BGMも素敵で。特に終盤、一番盛り上がる場面でとても美しい音楽が流れてきて、素直に感動しましたね~。

 

 

…これだけじゃなんのこっちゃって感じですが、本編についてはこのあたりにしますね。散漫ですみません。ともかく山中さんの演技が迫真だったということと、後半からラストにかけての展開が見事で、最後はものすごくきれいな終わり方をする、とだけ書いておきます^^

 

 

以下特典についてちょこっと。特典は本編後 『運命のアナタ』と出会ったその後の話。…つまりシチュCDです! しかもダミヘ使用だよ!

※店舗別。私はJK編、アイ編をゲットしました。あとノワ特典も。

 

シーガル特典:case of JK(CV白井悠介)11分

飲み屋でJKに説教されるCD。

JKとヒロインは幼馴染。不器用で人見知りで運が悪いヒロインは、友達に誘われ街コンに参加しますが撃沈。その経緯を飲み屋でJKに話して慰めてもらいます。

JKは昔からヒロイン一筋だけどこの性格なので、常にツンツンしてます。慰め半分・説教半分という感じです。

でもJK優しいんだよなあぁ! 「簡単に同情してもらえると思うなよ」とか口では厳しいこと言っておいて視線は優しい。「おまえはそういう女じゃない」ってなんですかそれ、おまえを一番知ってるのは俺だ感プンプンじゃないですかー!(笑)

ヒロインのことをめちゃくちゃ理解していて、危ない目に遭わないよう守って、頭撫でて慰めて、ダメ出しという名の激励を送って。本編以上にいい男です。そのくせ肝心の一歩は踏み出せない子なんですかJK…!(いや最後は踏み出してたけど) なんかもう超かわいい世話焼きツンでした。ヒロインとくっつくのも時間の問題でしょう。ごちそうさまです。

 

ステラワース特典:case of AI(CV山中真尋)13分

付き合って1ヶ月目のアイとヒロイン。一日中デートした終わりにとある夜景スポットにやって来ます。

今のアイは屈託なく朗らかに見えますが、やっぱりどこか哀しげなんですよね…。この世界ではもう一人じゃないとわかっていても、探しつづけている仲間たちと出会えない寂しさ・心もとなさを抱えて生きています。

でも「君といると心が軽くなる」とヒロインには言っていて。今まで誰かを誘って夜景を見たり、小説を書いてる理由を他人に話す気にはならなかったそうですが、ヒロインとなら共有したいと初めて思えたのですね。それだけ一緒にいて安心できる、大切な存在ができたってことで。

アイから過去の記憶の話を打ち明けられたヒロインが、彼をそっと抱きしめる場面がよかったです…(T_T)  あ~~~好き!!

ちなみに1か月記念でヒロインにピアスをプレゼントする場面もあります。で、ヒロインの頼みでそのピアスを耳にそっとつけてくれます。これもよいシーンでしたね。耳元接近。なんかくすぐったいぞ。ふふふ。。

 


 

ノワ特典はキャスト4人のトークCD(19分弱)。和気藹々な楽しいトークでした。くだけた雰囲気だけどグダグダにならず、お題に対する各人のお答えをちゃんと聴けたのが嬉しかったです。そして笑えます。「最近見た夢」に対する山中さんの答えが欲望に忠実すぎて一番可笑しかった…。あと最後の伊東さんのコメントから収録時のいい空気感が伝わってきて、印象的でした^^

…あ、そうか。収録後トークだから、別撮りではなく4人同時の収録だったってことですね!(今更) うわ~~なおのことすばらしい///

 

最後に。このシナリオライターさんの作品、私は壁ドンSONGしか知らなかったのですがもっと聴いてみたいなーと思いました。ディテールが細かいからかファンタジーなのにすごくリアリティ感じたんですよね。特典も大変よかったので、ドラマでも全年齢シチュでももっといろいろ聴きたいです。(出てるのかな~?)

その前にナムとシンの特典も気になるんですけど、それはさすがに買いすぎか…。いやどうしようかなあ……

 

#それでは本日はこの辺で。たまにはこんな記事もありでしたでしょうか…?? ここまで読んでくださった方はありがとうございましたっ(*^-^*)♪

 

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