サレオス先輩!

◆Dark -闇に堕ちた愛- 1 追放された英雄 海賊アルフレッド

レーベル: GOLD
CV: 土門熱
シナリオ: 堀川ごぼこ
イラスト: 胡桃
2017年10月25日発売

登場キャラ:
アルフレッド・フォテスキュー

貴族階級出身。若くして海軍提督に昇進したが、ある事情で現在は海賊に身を落とした。
表向きは優しく紳士的な言動をとるが――。

高圧的で寂しがり屋な一面を隠し持っている。

★契約した悪魔:サレオス

 

冒頭、諸々すっとばしていきなり悪魔君との契約シーンから始まります。偶然手に入れたグリモワールを用いて悪魔サレオスを召喚してるわけですね。(これも後から説明される) 公式サイト見てなければ何がなんだかわからなかっただろう急展開。

これが現代モノだったら自然にいろいろ脳内補完できるのですが、こういうファンタジックな始まり方だと……

最初聴いて戸惑ってしまって、どう感想書いたものかと一週間ほどぐるぐるしてたんですけど。

ふと思った。ヒロイン中心ではなく、舞台を見る観客の気分になればいいんだと。そしたら急にすんなり入ってきました。舞台といってもアルフさんと悪魔君とひたすらいけないことする背徳ショーですが(笑)

でもでも、セリフ回しが面白くないですかこれ。お芝居みたいな口上で。こういうシチュCDもあるんですねえ。ちょっと聴いたことない種類かも。そういう珍しさ面白さで、だんだんじわじわ好きになってきました。

そう、それなのに予想外にエロ特化なんですよ! GOLDさんてそうなんですか? リサーチ足りなかったです。。ってことで急ぎKAEDE君@右耳も入手しちゃいました。えへ。これから聴くよ。

それは置いておいて、いったん集中して聴けるようになったらこの作品、存外悪魔萌えってやつだったんですよね。そんなジャンルあるのかい。まあとにかく結局萌えられてよかったなあと一安心。

悪魔と契約する映画とか検索してたら、だいたいオカルトホラーチックなやつばかり出てくるんですよね。日本の鬼とか妖怪とか幽霊みたいな可愛げがないんすよね、あちら様は。そりゃそうか~。

だから、悪魔モノなのにこうして全然ホラー感なく乙女的にひたすらエロエロされるっていう意味では、シチュCDならではのナイスなシチュエーションと言えるんじゃないでしょうかね♪ ※ただしむりやり系なのは変わりないので苦手な方は注意

…というわけで気を取り直して内容のおはなし。

海賊アルフレッドさん。海軍提督の英雄としてもてはやされていたところ、「新参者のランス」との決闘に敗れて楽園を追放され、海賊に堕ちたそうです。

なんとなくフランスが舞台かと思ってたんですけど、楽園“ティル・ナ・ノーグ”ってケルト神話の妖精の国らしいですね。え、ケルト神話に聖書的な悪魔が登場するの? あとランスって名前が気になるなあ。

と思って調べたんですけど、もしかして元ネタの一つはアーサー王物語でしょうか? ケルトが由来の物語と言われている点、アーサー王の王妃が「ランスロット」と不倫した点、三角関係、ティルナノーグにすごく特徴が似た島が出てくる点etc…  よくゲームとかでも使われてる話だし。

まあ単にモチーフがってだけで、直接関係はないんですけど。(全然外れてたらごめんなさい) 海賊とか悪魔サレオスはまた別のところから来てるだろうし。そういえば悪の華も出てきました。それこそいろーんなをモチーフ組み合わせて世界観を作ってるんでしょうね。

そのせいかどうか、個人的にはヒロインもこの「劇」の中の登場人物の一人という感じが強くしました。

ヒロインの一応の設定としては、アルフさんと幼い頃から親しい間柄で、同僚の海軍将校だったということ。性格は「誇り高い」方らしいです。女性で軍属か~。これもちょっと変化球ですね。村娘とかお姫様じゃないのがまたいいですね。

それと重要なのは、今現在ランスと恋仲になっていて、アルフさんに対して何も気持ちがないということ。おそらく決闘に負けるというのは社会的な死亡宣告みたいなもので、アルフさんは当時侮蔑の対象にまで落ちていたんじゃなかろうか。…ってのは言い過ぎですかね?

で、悪魔から得た力で文字どおり飛んできたランスさんに指パッチンで術をかけられ、操られてしまうヒロイン。行動だけでなく感情もすべて意のままにコントロールされます。(…あれ。なんだか現代のヤンデレ君が魔法のお薬使うケースと似てない?)

サレオスって異性への愛を芽生えさせることができる悪魔らしいので、最初は拒絶していたヒロインも惚れ薬でも飲んだかのように突然アルフさんに身を任せてしまいます。

そうして悪魔の力によりアルフさんが全能感を味わいつつの1回目。まだ自己の意識を保ったまま、ランスへの復讐心とヒロインへの愛憎をぶつけるようにがっつく…。そんな感じです。

その直後突如サレオスが降りてきて、アルフさんの体を乗っ取った状態で2回目へ。

「好色でおおらか」とあるので、この悪魔はスケベな好々爺ってイメージですかね?(違う違う)でも「好きなものは酒と愛情。よろしくな」と言ったところでちょっと愛嬌を感じてしまったんですけど^^

そしてこの濡れ場、1回目とは違ってブラック土門さんの塊みたいだ……!!
「さあ、俺と遊ぼうか」と「堪能したぞ?」の言い方、あと低い囁きと笑い声がとてーもよかったです。あああとリップ音も強烈ですよね~。。ぐわあ。。

でも別に特殊なプレイをしたり痛めつけたりといった要素はなくて、ひたすら「激しい」の一点張りだったから、そこは悪魔なのに意外と手加減してくれたんじゃないんですかねえ。それに、一回したら満足してアルフさんの意識を戻してあげましたし。もっと人間の常識や道理を超越した言動をするのかと思いきや、意外とまとも。おおらかとはその辺りのことを言ってるのでしょうかね。もちろん「悪魔にしては」ですけど。

しかしこれ、表に出て来れないだけでアルフさんの意識もちゃんと体の中に残った状態だったのでした。自分の体だけど自分じゃない別の存在が好きな女を犯している、それを自分は指をくわえて見ているしかない。なんて恐ろしい悪夢でしょうね。1回目の高揚感のあとの急転直下だからなおさら。

そんなわけでサレオス君が退場して意識が戻った瞬間、絶望に打ちひしがれるアルフさん。その弱々しい姿の彼を見て、優しく抱きしめるヒロイン。

ヒロインはここで一体どういう精神状態なんでしょうか。愛せるわけのない相手を愛せてしまうなんて。同情…なわけないですね。本物の悪魔に抱かれた結果、もはや完全に別の(アルフさんの望みどおりの)人格・感情に染まりきってしまったんでしょう。

その後二人きりで船上に立つシーンも、ただただアルフさんが自動人形に語りかけているような状況。何を語り聞かせてもヒロインは受容するばかり。契約の経緯も、ヒロインへの真情も、悪魔に手出しされたことへの絶望感も、何を話しても受け入れられる。

どん底の自分を救うために悪魔の力に頼った結果、ヒロインをここまで壊すことになるとは思わなかった…。アルフさんとしてはそういう感じでしょうか。見込みが甘いの一言ですけど。きっとアルフさんは後のキャラ二人に比べてまだまだ「いい人」な気がするなあ。。

でももう戻れない。

「お前の愛が偽りだろうが、それでいい。お前が傍にいてくれるなら」「お前の本当の気持ちを踏みにじっても、私の思い通りになるのだから」という泣きの混じった呟き。

そんな自分の発言に突き動かされるように、悪に染まること、悪として生きることを決意するアルフさん。いつかサレオスの力も御してみせると誓って、再びヒロインの体を貪ります。悪魔がつけたキスの痕を上書きするように。

そう、変に改心したり悪魔と契約終了したりでない終わり方なのがよかったですね。特典情報見てわかってましたけど。

で、この後ヒロインと二人でランスを八つ裂きにでもしに行くんでしょうか。世界に悪をもたらす旅にでも出るんでしょうか。うーーん、しっかしサレオス先輩に勝てる気がしないんですけど。だってあの余裕たっぷりのお茶目なオッサンですよ? (だんだんイメージ曲がってきた)大丈夫かな。また乗っ取られたりしないかな。ま、ほどほどに頑張ってくださいね~!

*****

本当に怖いのは、優しい人。本当に怖い人は、優しい――

このシリーズ、わかるようなわかんないようなキャッチフレーズに惹かれてるんですけど。(きれいは汚い、汚いはきれい的な?)

あと、

これは、男と悪魔の嫉妬渦巻く、愛欲のお伽噺――。

っていう一文もいいっすねえ。あいよくのおとぎばなしですってー。矛盾する二語が素敵に収まってる感。後続の2作もこのとおり嫉妬と愛欲のファンタジーになるんでしょうか。

ちなみにサレオス君は一説には17世紀頃(意外と最近!)フランスで成立した有名な魔導書に載ってる72の悪魔のうちのひとりだそうで。第2弾のウァサゴ、第3弾のダンタリオンもこの中に含まれるとか。それぞれまた異なる能力があるようです。 …これ、予習する意味あんのか? それにしても他にもっと有名な悪魔がたくさんいるのにどうしてこの3人(3体?3匹?)にしたんでしょうね。

ほぼ全編一人芝居で(シチュCDって時点で一人芝居なんだけど、この作品は特にこう……ヒロインの意志を初っ端から消去、かつ細かな前置きなしにガッツリ濡れ場に突入しなきゃいけない、そういう一人っきり感が強めな気がして。うまく言えないや)、しかも3パターンの悪&エロスな演技を見せなきゃならない。こりゃ大変だ~。だからこそこの3人がキャスティングされたのも頷けますね! キャスト頼みな感じも若干否めないけど。

キャラ的に私の本命はたぶん次回かなあ。いや3番目も好きだろうなあ。といってもどんな話か全然わからないよ。(これこの前も言った) ま、雰囲気雰囲気★

キャラ絵も素敵だからもう1カットくらいほしかったなあと思います。立ち絵ぜひ見たかった… 予算ないのかな。。

あ、BGMも好みでした。トラック1や3で悪魔が降りてくる時にちょろっと入る音楽が映画みたいで気に入ってます!

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