その距離、10歳 日下部 凛也

その距離、10歳 日下部 凛也

レーベル:milky chain
CV:河村眞人
シナリオ:七瀬みお
イラスト:早瀬ジュン
2019年10月30日発売

公式サイト

 

• 作家と編集者ってわりと定番の組み合わせですよね。河村さん去年もあったなあ。しかし今回はなんといっても40歳のキャラ。鋭い風刺を取り入れた作風で人気のミステリー作家・日下部先生でございますよ。いや日下部さんじゃなく下の名前でお呼びしたいです、凛也さん。対するヒロインは10歳下だから30歳。30代ヒロインってのも珍しいかも。彼女は凛也さんの担当編集者で、もう3年の付き合いになるそうです。

• 個人的にはこの凛也さんの喋り方がすごくツボでした。河村さんのお声の中では低音域なんですけど、朗らかで飄々としていて、1センテンスを読む流れの中になんともいえない色気と茶目っ気があり、ずっと聴いていたくなります。まあ河村さんのセリフ回しをずっと聴いていたいのはいつものことですが、この独特なトーンが新鮮で嬉しくて全身に染みわたるようで(笑)、噛みしめるようにリピしてます。

• ストーリーをざっくり一言で言うと、仕事上のよきパートナーとしてやって来た二人が、担当変更の危機をきっかけに恋愛関係に至るというお話。まず先に作家&編集として築いてきた信頼関係があり、そこに恋愛が加わるという構図です。

• ヒロインは編集者としての仕事だけでなく、執筆に没頭して他のことが疎かになりがちな凛也さんのために炊事や掃除など身の回りの世話も引き受け、その執筆活動を影から支えてきました。彼の書く作品が好きで作家としては心から尊敬している、けれど今まで恋愛対象として見たことはない…。そんな真面目で仕事一筋なヒロインにひそかに片思いしてきた凛也さんが、ここぞという局面でどう「本気」を出すかが見どころなわけです。

• 「僕はもう君がいないと生きていけそうにないなあ」と冒頭から冗談めかして言う凛也さん。鋭い作風から受けるイメージとは真逆で私生活はちょっとだらしがない彼のことを、ヒロインは溜め息つきながらもかいがいしくお世話しています。

• トラック1で「大きな子供って、それは言いすぎじゃないかい!?」と反論する場面があるのですが(この言い方も楽し^^)、子供といってもワガママとかそういう意味合いではないんですよね。“心配だから放っておけない” くらいの意味かと。ヒロインがいないと生活が乱れちゃいそうなのは確かだけど、べったり甘えているわけではなくて、そこはちゃんと常識人という印象です。むしろ全体的に穏やかな安定感が漂っているよーな。

• 原稿の〆切も近いある日、いつものように凛也さんの自宅にやって来たヒロインが、編集部の方針で担当を外れるかもしれないと打ち明けます。思いがけない知らせに表情が曇る凛也さん。新たに担当する予定の作家は日下部先生とはまたべつの意味でクセのある人物らしく、気難しくてワガママでしかも女癖が悪いとか…。

• 展開としてはこれをきっかけに凛也さんが本気モードに変わるのですが、このアプローチの仕方にかなり意外性がありました。要はあえて弱々しく情けない姿を見せ、『君がいないと僕はだめになる』を身をもって示すことで、責任感の強いまじめヒロインの心に直球で訴えかける作戦。これ、トラック名にも【オトナの本気】とあるのにオトナとは??みたいなギャップを感じましたね(笑)

• 「僕は君がいないとやって行けそうにない」「君を失うことを考えるとどうしてもつらくて、何も気力が湧かなくなるんだ」「俺には君が必要なんだよ」——過度に重くなりすぎない口調でストレートにくり返し訴えてくる凛也さん。ふだんよりも数割増しで “ほっとけない自分” を演出し、ヒロインに「私がいないと先生は(作家としてもプライベートでも)だめになっちゃうの…!?」と思わせる手法です。

• でもこれ、ふつうは変な意地やプライドが邪魔してもおかしくないのに、潔いほど気取りがない。格好つけない。この振る舞いはなかなかできないと思います。それこそ「このヒロイン相手だからこのやり方」(by 河村さんのインタビュー)ってことなんだろうけど…。

• 駆け引きしてるのにどこまでも自然体。しかも押すときは押す、決めるときはビシッと決めるものだからこれじゃヒロインは翻弄されても仕方ない。絆されても無理はないです。あんなふうに否応なく意識させられて、気づいたらいつの間にか好きにさせられちゃうなんて。ちょっとうらやましくなりましたよ私は。。ええ、体調不良は演技でもかまわないさ(笑)

• よくよく考えると、前からヒロインのことが好きだったのにその気配を一切見せなかった(意識的に恋愛に興味がないみたいに振る舞っていた)という点もすごい。それだけ編集者としてのヒロインを尊重していたってことですよね。

• もちろん今まで築いてきた良好な関係を壊したくないとか、「10も下の子に惚れてるなんてみっともないし迷惑になる」だとか、いろんな感情が少しずつ絡み合っての現状維持だったとは思うけど、でも誰より身近にいたヒロインに対する思いを何年ものあいだ秘めつづけていたってのはある意味すごく辛抱強いよなと。その、性欲とか当然湧くはずなのにね(笑)

• 男として自信を持ってるのがちょっとしたセリフからわかるし、包容力もあるし、恋愛上級者な感じも漂っている。そんなふつうにエエ男・凛也さん(40)が、ギリギリまでヒロインちゃんに手を出さなかったって事実を思い浮かべるだけでなぜか妙に感動してじんわり来てしまうですけどこの感覚は私だけかな!?

• 「僕のこと避けてるみたいだから、避けられない状況でちゃーんと話さなきゃなって」とはトラック3、二人きりの室内でヒロインを抱き寄せてのセリフ。珍しく編集部に顔を出したかと思ったら、先日の弱々しい姿とは打って変わって積極的に迫り、保留にされている告白の返事を促す場面です。さっき押すときは押すと書きましたが、これまたよっぽど自信がないとできない行動だなーと唸らされました。

• 「僕はもう君がいないと駄目だって自覚したから。早く好きになってくれると嬉しいなぁ」。同じ場面のこのセリフもすごい。さらりと言ってるけど “好きになってくれる” 確信がないとこんな言葉絶対出て来ないよ…! 求愛する側のほうが余裕あるなんて。これぞ最も凛也さんらしいセリフじゃないかと思いました。

• あとはなんといってもスピーチの場面。新刊発売記念のサイン会という晴れやかな場、いつもと違うパリッとした姿で、他ならぬヒロインに向けて(本人にしか分からない形で)純粋にあたたかな感謝の気持ちを伝える名シーンなのですが、あの衒いのない、ストレートな言葉の数々が心に刺さりました。エエ男の「ありがとう」はいいなあ…。

• ここに限らず作中けっこうな頻度でヒロインにお礼を言うのが素敵です。ありがとうも多いし、抱きしめる動作も多かった気がする。さりげなく嬉しいポイントがいっぱい。

• 同レーベル・同ライターさんだからその恋をつい連想しちゃうんですけど、その恋と同じく今作も大人の少女漫画だな〜と思ってます。10歳差の恋がテーマだからってよくある年の差の葛藤や障害は出て来ないんですよね。書きようによってはいくらでもドロドロにできそうだけどあえてそうは描かれていない。全体的に爽やかで、シンプルに幸せになれるストーリー。ゆえに楽な気持ちでリピートしやすいです。

• サイン会後、帰りの車中での「生涯離れることのないパートナーとして傍にいつづけたいと」云々…ってこれもう実質プロポーズだね! ここらへんのセリフもこの人となら一緒にいて安らげそうだな、穏やかな時間を過ごせそうだなってちゃんと思えるんです。なんだろ、えちシーン以外の日常も具体的に想像できるタイプのキャラというか?

• ヒロインの返事を聞いた瞬間の「ありがとう。絶対そう言わせてみせるつもりだったけど、やっぱり実際に聞くとすごく嬉しいな」。。これもな〜〜! ナチュラルに結構すごいこと言ってますよね~~。またしても唸らされたセリフです。やっぱ自信あったんですね先生!

• 行為シーンは中盤(未遂)とラスト(じっくり)の計2回なんですけど、1回目は始まるまでがとてもスムーズというか、気づいたら手を出されちゃった…って感じの流され感がよかったです。まだ戸惑いと躊躇があって気持ちが固まりきらないヒロインに、心よりも「体で」自覚させていく。抱きしめて体温で確かめていく。キスと前戯のみで終わるのもよきです。激しすぎず昂りすぎず、なにより耳元で囁く声が優しくて、ああこれは落ちる…と思いました。というか序盤の耳舐め+「好きだよ」だけで即落ちましたよ私は。

• 思いが通じあってからの2回目のシーンも、いきなり激しくせず唇や耳にゆっくりキスを落とすところから始まります。前戯も長めで、静かに熱く優しくリード。SEは水音より衣擦れ音がメインで声の演技を邪魔しません。ミルチェン作品のSEはやっぱり安心できるのう~。あ、最初に達したときのタイミングが若干ズレてたのが唯一の残念ポイントだったけど。

• 途中、顔を見られて恥ずかしがるヒロインに「これなら俺の視線も気にならないだろう?」と言って別の前戯を始める場面があるのですが、いやそっちの方がよけい恥ずかしいのではーー!?と密かに動揺しちゃいました。そして爽やかに始める2回戦。ありがとうございます。ねばっくです。しかし体力あるなあ凛也さん…3年越しの思いが詰まっているのがよ~くわかりましたです。

• いつものことながら河村さんの喘ぎがえっちでリップ音もえろえろで大変幸せでした(日本語)。しかも今回低音ウィスパー連発ですよっっ!

• 前戯が丁寧なだけでなく、繋がってからもちゃんとキスがたっぷりだし、最中のじっくり優しく煽るようなセリフも豊富で、随所に七瀬さんらしい要素が詰まったイチャイチャ場面だなと思いました。

 

 

• 特典はいずれも後日談です。ステラワース特典【旅館でしっぽり?】:取材旅行で温泉旅館に逗留中の凛也さんのもとへ一泊だけの約束でヒロインも合流。会うのは一週間ぶりということで、さっそく浴衣を脱がし、湯上りのほてった体を重ね合わせて……って、は~~~~~~このシチュ好きだわああぁ。旅館ってなんかいいなあ。凛也さん妙に旅館が似合うんです。しっぽりってワードも似合う。

• しかも電気が明るいのを恥ずかしがっていたら浴衣の帯で目隠しされちゃうのですよ。わおわお。このプレイも凛也さんに合ってるな~。目隠し状態で舐めたり吸われたり囁かれたり弄られたり舐められたり。そのままずっとされるがままかと思いきや、途中で「舐めてほしいな」とお願いされるシーンが。め、目隠ししたままでですよ。。なにこれなんてえっちなの!!!

• 惜しむらくは挿入前に帯を解いて普通のプレイに戻っちゃうこと。せっかくなのにもったいない〜 最後まで隠しててもよかったのよ? 視界を遮られた状態でもっといろいろ堪能したかったな。……や、でも座位+キスイキだからこれはこれでとてもうれしゅうございます(笑)

公式特典【禁煙できるかな?】:シチュCDで禁煙といえばやることはひと~つ! そうだキスしよう! 言い忘れてましたが凛也さんってヘビースモーカーの設定なんですよね。特に原稿の追い上げ時期に入ると本数が増え、机の上は山盛りの灰皿や散らかった灰だらけに。見かねたヒロインに注意され、重い腰を上げて禁煙にチャレンジすることになるのですが……いや待て待て、「口寂しくなったら君とキスするっていうのはどうかな♪」って。40の男がなにめちゃくちゃかわいい提案してるんでしょうね!?

• 執筆中タバコ吸いたくなったらキス、タバコ吸いたくなったらキスを何度もくり返すわけですが(歓喜)、個人的には04:10過ぎの「あ~きたよきたよ~へるぷみーだよ~~!」が一番のハイライトでした。こ、こここのセリフ……聴くたびにああああってなるんですけど…… 顔を覆って悶えてしまうんですけど……。この特典の凛也さんかわいすぎる。ヒロインとのキスが大好きなんですなー!(歓喜)

• で、そんなキスばっかりしてたら当然その気になっちゃいますよね~ということで、キッチンにてイチャイチャ開始。立ったまま後ろからだよ。もちろん引き続きキスたっぷりコースだよ。はあ、もう、最高すぎて言うことなし!!!