二重ペット契約=離れで=

う~~ん見れば見るほど河村さんのカオと茶介さんのカオしたジャケ絵だなあ……!

 

二重ペット契約=離れで=

レーベル:バニラレシピ
CV:茶介/河村眞人
シナリオ:滝宮那智
イラスト:さばるどろ
2019年5月22日発売

公式サイト

 

大変遅ればせながら二重ペットの感想です。発売から4ヶ月以上も経っちゃいました。実は先日初めて監獄を聴いたのですが、ワル~イ看守様たちがなぜだか妙にツボってしまいまして、ふと思い立って久々に離れを聴き返してみたらこちらもまた別の意味で味わい深く、俄然「感想書きたい!」という意欲が湧いてきたのでした。

離れも監獄もほの暗くて淫靡で救いのない話です。最大の違いはヒロインに二人の男への気持ちがあるかどうか、でしょうか。でもどっちも甲乙つけがたいなー! トラキンに引き続きキャストの豪華さに目が引かれるシリーズですが、ストーリーだけ切り取ってもじゅうぶん面白いです。

そうそう、一番最初にこの作品のタイトルを見たとき、あらすじやイラストの雰囲気に比べてペットはどーなの?と思ったりもしたんですが、ううむ。ペットで正解だなあと今は思います。この軽い響きが合ってる。傍目にはたしかにほの暗いし修羅場もあるけれど、でも聴いててどんより鬱になるような絶望感はなくて。

まあえろさで全部吹っ飛ぶってのもありますが(笑)。ラストの3Pなんて、出口なしの行き止まりから目を逸らしてひたすらいやらしい行為に没頭していて、ああ~~刹那的かつ退廃的だなあぁって感じのアレコレなのです。三人で甘いぬるま湯に浸かっているような、不思議な(不穏な)バランス感がある。その考えをますます強くさせられたのは公式特典で……

いやまずは本編を語らねばですね。舞台は日本、時代設定は明治〜大正くらい。公式サイトや帯に載っているキー台詞が『私たちの愛を全て受け入れてくれ。…最期の時まで』じゃないですか。しかも京一は医者じゃないですか。だから発売前はてっきりヒロインちゃんが不治の病かなにかかと勘違いしてました。病身だから離れに隔離されていて、死を迎えるその日まで二人の男にひっそり愛されるみたいな。全然違ったw ヒロインは病気じゃありません。

ならばなぜ離れにいるかというと、京一の妾だから。そしてこれがいちばん肝心なことですが、すでに半年ものあいだ囲い者でありながら、母屋の人間は誰もヒロインの存在に気づいていません。そもそも九條院家の人々は京一(※入婿)の行動に興味がないらしく、今まで離れに近寄りすらしなかった模様。ちなみに本妻にも他に男がいるんだとか。

京一はヒロインの外出を禁じて軟禁同然に囲い込み、異常に過保護な愛情を注いでいました。医者として働く傍ら、離れに食事を持ち運んでは手ずから食べさせ、高価な着物や帯や装飾品や化粧道具を買い与え、髪を梳いたり着付けをしたり体を拭いたり湯あみをしたり(これはステラ特典)、とにかく身の回りの一切を引き受け、まるで人形を愛でるかのように世話を焼く日々。

年の差があるとはいえヒロインを必要以上に子供扱いし、何も心配いらない、すべて私がするからと言い含めて溺愛する。ヒロインは自分なしでは生きていけないという思い込み——本当は相手なしじゃ生きていけないのは京一本人なのに——はもはや強迫観念にも等しく、ひたすら与え続けること、何不自由ないよう世話することこそが彼女の幸せに繋がると信じて疑わないのです。“何不自由ない” が、ヒロインにとっては “何もできない” になっている矛盾に気づかずに。

そんな状況のなか現れたのが妻の弟・静です。家のために従順に生きなければならない今の生活に内心抵抗がある静は、親族の中でただひとり、真面目で優秀な医者である京一にだけは一種の共感と敬意を抱いていました。だからこそ、ここしばらく人が変わったかのような義兄を訝しみ、原因はどうやら離れにあるらしいと推測して探りを入れてきたわけです。

常に涼しい顔を崩さず、言いたいことは単刀直入に伝えて悪びれず、自分の欲望に対してとても正直。それが静のイメージでしょうか。「興味本位で踏みこんでしまったわけですから僕も責任の一端を担おうかと思いまして」。これは初対面のヒロインに京一不在のあいだの世話係を申し出る場面のセリフですが、な~んか引っかかる言い方。ふてぶてしいよね。

京一を尊敬しているとの言葉に嘘がないのは確かだし、ヒロインへの振る舞いに誠実性も感じられるのだけど、静の行動は他人を心配してとか間違いを正すためというよりは、己の好奇心や欲望が勝ったものであることがセリフの端々から窺えます。なんていうか、育ちの良い人間特有の自信がありますよね…。落ち着き払っていて、ためらいがなくて。

というかまあ下心あってヒロインに近づいたのだと後々はっきり打ち明けてますからね。なんでも迷い犬を探すフリして離れでの情事を覗き見したことでスイッチ入った(つまりヒロインが欲しくなった)そうですよ。わお、さらっと爆弾発言。そういう性癖か、そうなんだな。

あまり表情を変えずに冗談を言ったり、淡白そうに見えて実はけっこう遊び人ではと思う部分もあったりして、ちょっと独特な雰囲気を持つ人物ですねぇ。品は良いけど優等生ではないというか。離れを嗅ぎつけた経緯を説明する際の「犬を逃したのは僕ですから」もそうだけど、しれっと不敵なこと言うから面白いです。あと真っ先に娯楽に気が回ってトランプを贈ったり、着替え中と言ってるのに襖開けちゃう場面も好き。

独占欲も猜疑心もひときわ強い京一。しかしバレてしまった以上は致し方なく、秘密を口外されないため、またヒロインを長時間一人にさせないためにも、渋々ながら義弟の介入を許可します。強い不安(四六時中そばにいられないのが気が気でない)を抱えた日常には限界が来ており、かといって静を信用するふうもないので、ジレンマといった感じですが…。

静の干渉によって閉塞した状況に風穴が開き、吉か凶か、秘密の関係に変化が訪れます。

 

京一不在のあいだの息詰まる孤独や不自由さを慰めてくれる静の存在は、ヒロインにとっていつしか安らぎとなっていました。それは知り合ってしばらく経ったある日、彼への感謝のしるしとして象牙彫刻の箱を贈ろうとする場面からもわかります。京一からの膨大な贈り物のうちのひとつではなく、実家から持ってきた貴重な私物。ただしこの場では受け取ってもらえず、「僕を本当に必要としてくださったときに渡してください」と言われて終わるのですが…

静はヒロインが外に出られないにもかかわらず毎日化粧を欠かさないこと、縁の下に草履を隠していることを目ざとく指摘して、ここにいるのが苦痛なら出て行けばいいとそそのかします。

このままでいいわけがない。義兄の執着が異常なものになりつつあることを貴女もお気づきだからこそ、貴女は今の義兄を受け入れがたく思っている。違いますか?

責任を感じていらっしゃるのですね、自分のせいだと。このままでは貴女のためにも義兄のためにもなりません。貴女が元のような義兄に戻ってほしいと願うなら…

自分とともに九條院家を出ないか、という思い切った提案。静の口説き文句はもやもやと燻ぶる現状に輪郭を与えるかのように的確で、ヒロインの気持ちを傾かせるには十分でした。「このままでいいわけがない」ときっぱり指摘され、誰にも相談できず一人で抱え込むしかなかった迷いや苦しみに手を差し伸べられたら、ぐらっと来ないはずがありませんよね。

ただ意地悪な見方をするとこの場面、自分の欲望を正論で巧妙に包んで言い寄っている図に見えなくもないです。そういう無自覚的なエゴもひっくるめて静というキャラクターなんだろうな。

籠の中に閉じ込められ、ひたすらに甘く優しく飼われ続ける生活は、無力感や孤立感と背中合わせのもの。京一のみならずヒロインの精神にもたしかに限界(=潮時)が来ていたのです。静の言葉に動かされたヒロインは「覚悟を決めるため」「現状を変えるため」彼に抱かれます。

本作の濡れ場は計3回です。冒頭の京一との逢瀬(離れでの日常風景的な←実は静が覗き)と、この静の寝取りと、最後の3Pと。静とのシーンでよかったのは、えーっと……全部? 相変わらずの河村さんクオリティ(神)だし音もクリアだし、よきタイミングでキス&耳舐めが何度かがっつり入るし。というか行為が始まる前からずっとヒロインの間近に寄ってしゃべっていたのでその時点で耳がアワワでした。ほんと右耳弱いんですってばもう…

セリフの面で最も印象的だったのは、京一への嫉妬と、それとは矛盾する心情とが入り混じった部分でしょうか。だって、義兄と混同されたくないと言いつつヒロインの「普段の反応」を見たがるんですよ。ヒロインが受け入れ慣れていることにやんわり嫉妬を滲ませる一方で、恥ずかしがったり初々しいリアクションを見せたりすると不満げなんですよ。んで、ここぞという瞬間には「僕が見たかったのはその顔です」とか言っちゃうんですよ。つまりはあの夜京一に見せていたのと同じ顔を自分も見たかったってことで、、、ん~~~なんというか、なんといえば…! 征服欲とか略奪愛ってそういうものなのか。複雑だなあ。面白いなあ…!

 

 

一線を越えてしまったあと、波乱は早々にやって来ます。波乱というか修羅場ですね。これ以降の展開は事細かに説明しなくてもいい気がします。聴いてのとおりだから。流れに浸るのみ。

最初にトラック5【風波】(<争い・揉め事の意)を聴いたとき、ああこれは京一が主役の物語だな~って思ったんですよね。語られる内容も、キャラクターのインパクトも。京一の明瞭さに比べて静の人物像はちょっと掴みにくい気もします。だからこの記事ではあえて静に焦点を当てて書いています。書きながら彼の性質とか物語上の役回りを自分で確認してみたくて(そういうブログだから許してください)。

しかしこの場面、狂気ほとばしる茶介さんの演技がほんとに鳥肌モノで…。ひきつった表情や血走った眼が想像できる。対する静はあくまで冷静な態度を崩さないから、よけいその錯乱っぷりが際立ちます。ていうか静は首絞められてもわりと平然としてるの肝が据わってるなあ。

京一の愛情がなぜこんな形になってしまったのか。許嫁で初恋、しかも相思相愛だったのに、なぜ歯車が狂ってしまったのか。そのあたりの悲劇が明かされ、おまけに京一だけでなくヒロインもまた彼に依存しているとなれば——身体的反応として表れる(体が震える・進みたくとも進めない)ってよほど強固だ——、静の入り込む余地はないのでは?とすら思いました。たとえ他の男と体を重ねても、離れから出て行きたいという気持ちが本心であっても、ヒロインは決して京一への情を切り離すことはできないのだから。

彼女は妾でもいいから、ただの恋人として兄さんのそばにいたかった。それだけでよかったのだと思います。それすら理解できないとは…憐れですね

二人の縁の深さを知ってもなお、静は口先だけでなく本当に「覚悟」のうえでこの泥沼に首を突っ込んだと思います。さっきエゴがどうのと書きましたが、もしエゴが静の行動原理のすべてだったとしたら、ここで全責任を放棄して逃げ出してもおかしくないはずです。だって共依存なんてちょっとやそっとで解消できるもんじゃないし、自分はどう頑張っても二番目の男にしかなれなさそうだし。

いや、嗚咽する京一に寄り添うヒロインを見て「結局僕は彼女のために何もできなかった…」とつぶやいた時点では、ひょっとすると潔く身を引く選択肢もあったかもしれません。そもそもその気になればヒロインを無理やり屋敷の外へ連れて行くこともできたのに、結局こうして離れへ戻って来て、京一と対峙して、いわばショック療法のように次々と決定的な言葉を浴びせたのは、彼を想うヒロインの気持ち(=ただの恋人としてそばにいたかった)を正確に理解していたからこそですよね。

けれど……例の箱をヒロインから手渡された瞬間、静は何もかも承諾してこの二人に関わる覚悟を決めたのだと思います。たとえどんなに不毛であっても、自分を必要としてくれるならばそれでいい、ヒロインが望むことはなんでもすると。

 

ところで話が前後しますが、トラック4【躊躇】で脚が止まったヒロインを抱き寄せての「謝らないでください」ってセリフ完璧じゃありません…??(言い方が) ウッと胸が詰まりそうになりました。08:55あたりですぜひ聴いてください笑

あとトラック5【風波】で、京一の目の前でヒロインにキスしてみせてからの「首を絞められたお返しです」も好き。含みがありまくり。したたか。しかも色っぽーい!

 

 

ラストトラック【二重契約】。晴れた日の静かな昼時、ごく自然に、当たり前のように行為に耽る三人の姿。傍目にはちょっと異様な光景です。

この契約はヒロインの意志。ヒロインはいまや自らの希望で離れに籠り、京一と静、二人の男と “遊んで” います。『今の生活が幸せ』と言いながら…。外に出ないのではなく、精神的に出られなくなっている節もありますが。ちなみにトラック冒頭では京一から贈られた着物や帯をすっかり片付ける描写があって、それもまたヒロインの意思表示のひとつということなのでしょう。

それにしても、静はともかく京一はよくこの状況で気が狂わないなと思いますね〜。目の前でヒロインが他の男と睦み合っても平気なのか。いや「嫉妬で焼き切れてしまいそうだ」とか「静が邪魔でしかたがない」という発言からして決して平気ではないのだけれど、ヒロインが望むなら甘んじて受け入れようという境地みたいです。お互いにこれ以上壊れてしまわないためにも。

しっかしこの3Pめちゃくちゃえろくないですか。。してることはわりと普通の3Pなのに。普通の3Pってなんだ。えっと、同時に愛撫されたり、片方としてる最中にもう片方を慰める的なね(言うなよ)。やはりこのWキャストってとんでもない破壊力ですねぇ〜〜 しかもただいやらしいだけじゃなく行間からシナリオの妙みたいなものをびしびし感じるし。

京一に以前の感情の乱れは見られず、行為中も凪いだ声です。この奇妙な穏やかさがかえって恐い。なんて危ういバランスなんだろう……。そんなフラットな調子のまま「せいぜい楽しむといい、私が育てた彼女の体を」なんて普通に言い出すからギョッとしました。幼い頃から教え込んでいたんだそうですよいろいろと。いやあ、もう、すごい。淫靡すぎる。

このラストトラック、ヒロインが男たちに流されている印象は受けません。繰り返しになりますがこれはヒロインの意志。二人ともずっと離れずにそばにいて、この場所で愛し続けて、という束縛にも似た契約。これほど不確実な契約があるでしょうか。三人のいびつな関係も、離れでの暮らしも、明日には終わってしまうかもしれない儚いものなのに。

…感情のやり場に困るよ

彼女を感じさせることだけ考えてください

ああ、そうしよう

とは京一と静のやりとり。終盤のこの部分を聴いたとき、ああそうか、どのみち行き止まりだからあえて波風を立てないようにしているんだと気づきました。三人ともぜんぶ承知のうえで没頭している。肝心な言葉は誰も口にせず、遠くない将来の破滅に目をつぶり、刹那の快楽に浸って逃避し続けているのです。なんとも不吉な影を帯びた、甘く退廃的なラストシーンだと思いました。

 

 

以下特典について! 公式・ホビガ・ステラと3種類ありますね。いずれも本編アフターストーリーです。これ、どの順番で聴くかでだいぶイメージ変わるよーな…

 

ステラワース特典:そのままにさせておいてくれ(15:45)

こちらは京一のみが登場する特典。夜眠れないヒロインのために、京一が輸入物の “寝付きをよくする薬”(※説明が怪しげ)を口移しで飲ませます。ふっと意識が途絶えたと思ったら、夢とうつつのはざまでいつの間にか抱かれているヒロイン。

最中ほとんど無言なのですが、この静けさがヒロインの夢心地をいっそう高めています。何がなんだかわからないうちに…って感じ。京一の抑えた息づかいや優しい囁き、唇や舌を這わせる音だけが闇の中に響きます。薬で朦朧としながら身体のあちこちを愛撫され、最後にはnkdsされて。あ、タイトルの『そのままに』とはアレをそのままにということですハイ。

何も心配いらないよ。子供ができても、私が世話をすればいい

このセリフ、普通に考えれば不義の子だからって意味合いだろうけど、序盤の「君が穏やかに眠っていると死んでいるんじゃないかと不安になるんだ」云々と合わせて考えると、まるで京一はヒロインの死を前提に言葉を発している気がしてきます。薬の「致死量」という剣呑なワードも引っかかるし。もちろん死に関する直接的な描写は全然ありませんが、なんとなく。。

夜中に体を拭いてやる場面も、翌朝抱き上げて風呂場へ運ぶ場面も、ほんと箱入りというか子守りみたいというか。今の関係になっても相変わらず懇ろにヒロインをお世話してますね。その極めて優しい物腰と夜やってることのギャップがザ・京一兄さんでございます…!!

昨夜の曖昧な記憶をたどるヒロインに対し、「夢か現実かわからない場合たいがいは夢だよ」ととぼけるのも狡いなあと思いました。あまりにナチュラルだからとぼけているようにすら見えませんが。

 

フィフスアベニュー特典:契約継続願望(18:18)

ある晩、離れで酒を酌み交わす京一とヒロイン。深酔いしたヒロインはいつになく弱気になり、今の生活に対する不安を吐露します。そのまま甘えるように京一に寄りかかり…

二人がイチャつき始めたところで、静が京一を呼びに離れへやって来ます。明日の大事な商談に関する話だというのにまるで聞く耳を持たず、何もかもどうでもよいとばかりにヒロインとの戯れに耽る京一。自堕落ですなあ。

そんな義兄に厳しい声で突っかかろうとした静に、一言『見逃して』と告げていきなり(ほんとにいきなり)仕掛けるヒロイン。なんとか口を離させるも、あっけなくその気にさせられた静は「僕も貴女を最優先させるに決まっているでしょう」とキスで答え、この戯れに参加確定。だ、だめだ~~この男たち二人ともスポイルされてるよ~~!!

…と思いきや、その後の三人での行為シーンを見ますと、スポイルされてるのはヒロインちゃんの方だな、てかもうペットだよなと実感します。別にひどい仕打ちを受けたり妙な奉仕をさせられるわけではありませんが、酔いに乗じて普段はしない “恥ずかしいこと” を二人の目の前で(主に京一の主導で)堂々とさせられる羽目になるのです。

ってこれまた何気にめちゃくちゃスーパーいやらしくないですか??? 純粋に恥ずかしい。シチュCDもいろいろ聴いてますが顔が火照るレベルの恥ずかしさは滅多にないです。このWキャストのせいでえろさが倍増してるんだ。いやはや恐れ入りました。

これからは酔わせるのもありかもしれない」と平然とのたまう京一も京一ですが、義兄の指示に「悪趣味ですねぇ…」と眉をひそめたのも束の間、ヒロインのセルフにすっかりそそられて背後から嬉しげに便乗する静も静です。も〜完全におぬしも悪よのう状態。ワルイ兄弟だよまったく。。あ、でもちょっと待って。その耳舐め&囁きはやばい。そんなふうに煽らないでください死にますからーーー!!!←

後半に進むとさらに卑猥になりますが、これ以上は書きませぬ。でも最高だよね。

注目すべきはコトが済んだあとの京一の〆のセリフ。

彼女はいったい何を心配しているのだか。私も静ももはや君から離れる選択肢はないんだよ。たとえどのようなことが起こっても

ヒロインが吐露した不安な気持ちは正しくて、自ら望んだ関係とはいえこの契約が永遠ではないことは彼女自身よくわかっているはずです。それを京一は一笑に付し、快楽で流してしまう。そりゃ彼らにヒロインから離れる選択肢はないに決まってるけど、周囲がその選択を許さなくなったらどうするつもりなんでしょう。あまり考えてなさそうだな兄さんは。

でもまあ、このままズルズル堕ちていって、駄目になるときは三人とも駄目になっておしまい。それだけなんだと思います。先にも言ったとおりこの作品に絶望感はありません。ただほんのりと憂いが漂うのみ。

……ハッ! それとも上のセリフ、「たとえどのようなことが起こっても」に傍点打ったら心中フラグになる?(死んでも一緒だよ的な)(無駄な深読み)

 

ホビガールズ特典:京一のすぐ傍で…… (17:47)

ホビガ版は静のみが登場します。珍しく風邪をひいて寝込む京一を心配し、食事も喉を通らないヒロイン。その心配でたまらなさそうな表情を見た静は、かすかに声を硬くし(この低音ええわ~)、運んできた食事を自分の手でヒロインに食べさせたがります。京一がいつもしているのと同じように。そして食べさせながら会話するうち、ふと箸を置いてキス。

隣室で眠る京一を意識して、わざと激しめにヒロインを貪る静。気づかれたのではと恐れる彼女を抱きかかえ、隣室の手前まで運んで襖の向こうを確認させるものの、依然京一は寝息を立てています。その場で続きを求める静は、立ったまま後ろから…。

こりゃまた低く抑えた声と囁き・吐息が耳に来ますねえ。かなーり近い。あとヒロインが不意打ちで『愛してます』って言うタイミングがすごいと思いました。そこで言うかーー!!(嬉)  おまけに最後は声をこらえるためにキスイキ。。

面白く感じたのが静のセリフです。最初の食事中は「義兄が貴女にしていることをすべて僕にもさせてほしいのですが」と言っておいて、その後のシーン(行為中)では「義兄が貴女にしたことのないことをしてみたかったのかもしれません」とか言うんですよ。どっちなんだ。どっちもなんですねやっぱり。

二人きりのときも常に京一の存在を意識せずにはいられないのは、ヒロインよりもむしろ静のほう。その苦い感情を本人もよく自覚しています。とはいえ、ドロドロ混み入った心理があからさまに表に出るのでなく、あくまでクールかつ客観的な物言いが保たれています。

ちなみに。終わりのほうの会話で『今が幸せ』というヒロインの発言が再び出てくるのですが、それに対し静は「そう長くは続きませんよ。必ず終わりが来る」とはっきり伝えます。おおお、力強い言葉。二人で離れを出て行く希望もまだ捨ててはいないらしく、毅然とした態度が格好良いです。静、ヒロインと二人きりのときは格好良いんだけどな〜〜でも兄さんに流されるからなァ〜〜…笑(←公式特典を思い出してる)

ラストシーンは翌朝、ヒロインからの提案で一緒に朝食を取ることになります。食べさせるじゃなくて、食事を共にする。まさに “京一がしたことのないこと” ができて静は嬉しかったでしょうね。昨晩は嫉妬の色を見せたけれど、特に後腐れなくサバサバした終わり方なのもいいなと思いました。